写真をよく見ていただくと雄花にまじって小さい丸い粒(いが・毬)が付いていて、その丸い粒に幼い刺のもとがたくさん見られます。
さらに幼い毬の上部に花粉を受ける受容毛(柱頭)が見られます。
この写真は昨年6月に撮ったもので、この可愛い幼い毬こそクリの赤ちゃんです。つまりクリの雌花です。写真から分りますように、雄花は穂状に沢山付いて強く芳香を放ちます。
また、雄花は芳香とともに数億もの花粉を飛散させています。
ただ、クリは雄雌同株ですが自家不和合性が強いといわれ、同じ樹から花粉を受けても不稔となることが多いのです。
そこで受粉効率をよくするためにクリの樹をたくさん植え、樹林として栽培されています。毬の先端が茶色に変色して落下した毬を見て、クリが一個しか入っていないときは、中心果のみ受粉して二つの側果が不稔となったものです。
成熟した刺だらけの毬からは想像しにくいほど幼く可愛いクリの雌花の写真です。
クリの赤ちゃんって知らなかった
クリの花が散る6月末になったら可愛い赤ちゃんを探してみようね