生姜シリーズ

永谷園通販 自慢の逸椀 お吸い物


異常気象と八王子への影響

   4班・班長  岡本博夫
 去る2月20日、八王子市町会自治会連合会と自主防災団体連絡協議会共催による防災講演会が、八王子市いちょうホールで開催されました。「温暖化と異常気象 ~八王子の特徴と防災~」との演題で、(財)気象業務支援センターの村山貢司氏が講演されました。当日は、栗本町会長と私が参加しましたので以下に講演内容を簡単に報告いたします。   
 講師の村山氏は八王子市出身。永らくNHK気象予報キャスターを務められた方ですのでご存知の方も多いと思います。当市の二小、四中、立川高から大学卒業後、気象予報士として活躍され、現在も精力的に気象予報活動を行っておられます。また、花粉症の研究でも著名な方で、著書も多数出版されております。
 講演は、地球温暖化と異常気象の現状から始まり、日本の異常気象の最新情報、更には今後百年後の気候予測などについて詳細な説明が行われました。ここでは、異常気象が八王子市の気候変動に与える影響に焦点を絞って報告します。村山氏は、八王子市出身ということもあり、当市の気象変動に関する興味あるデータが多数紹介されました。
 まず、都心の気候と比較して、八王子の気候の特徴は、
  ①夏日と猛暑日の年間日数には大差ないが、熱帯夜は十分の一以下と少ない。
 ②一方、冬日は十倍以上多く、厳冬の日が多い。
 ③都心より年降水量と雨日数が多く、土砂降りの傾向がある。
 ④年々、北陸の降雪量が急激に減少しているため今後、水不足の心配がある。
 ⑤過去三十年間、八王子の平均気温は1℃上昇しており、百キロ南方の温暖な気象状況に近づいている。

 次にこのまま推移した場合の百年後の八王子(関東地方)の気候については、
 ①平均4℃位の気温上昇が見込まれ、八丈島に匹敵する気候になる。現在より猛暑日が十日、熱帯夜が二五日、真夏日が一ケ月ほど増え、逆に冬日は二五日程度減少する。
 ②太平洋南方の海水温上昇により、大型台風の襲来と豪雨の増加が予想され、伊勢湾台風並の大型で勢力の強い台風が頻発する可能性がある。
③多摩川や浅川の様な大きな河川より、そこに流れ込む支流が氾濫す
る恐れがある。したがって近い将来、由木地区では大栗川や太田川の氾濫も想定しておく必要があるのではないかと思われました。

 講演後、参加者から「異常気象は、実は発生していないのではないか」という意見があるが、村山氏の見解はと問われて、村山氏は明快に『地球温暖化と異常気象は急速に進んでいます』と回答された。
 専門家の中にも、地球は氷河期に向かっており、温暖化はありえないと主張する方が少数ながらある。確かに氷河期に向かってはいるが、それは九万年先の話であり、今問題にしている温暖化は、この数百年~千年の間に人間の活動がもたらす気象変動の議論である。温暖化の最大の原因は、空気中の二酸化炭素(炭酸ガス)の増加にあるので、異常気象の防止対策としては、炭酸ガスの発生をいかに食い止め、減少させるかにつきると強調。そのために化石燃料使用の抑制、自然エネルギーの利用促進、森林や草木を増やし、海水を清浄化して炭酸ガスの吸収を促進させることが重要であると締めくくられた。紹介のあったさまざまのスライドからは、納得できる結論でした。
 当日は異常気候の他にも地震対策の解説などもあり、今後の町会防災活動に役立つ情報が満載で、有意義な講演会であった。

ページ上部へ


inserted by FC2 system