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古い由木への散歩道 その23


今昔の大栗川とさかな獲り ③

 大栗川で川魚漁が行われたのは主として昭和20年代までで、昭和30年代になると農薬が普及し始め、一方で物流改革から鮮魚の入手が容易となり、さらに電気冷蔵庫の普及で鮮魚の保存が進み大栗川の魚は食卓から次第に姿を消していった。
 次に大栗川で行われた漁法の幾つかを紹介します。
 流し針漁法;ウナギ捕りの漁法には「流し針」と「筌(うけ)漁」があり、いずれも漁期は夏が中心でした。
 ナガシバリ(流し針)はオキバリ(置き針)・サゲバリ(下げ針)とも呼ばれ、餌を付けた釣針を川岸から流しておいてウナギを引っ掛ける漁法である。餌にはドジョウかミミズが用いられた。道具は至って簡単であり、テグスまたは丈夫な木綿糸に釣針を括り付けてシノンボウ(篠竹)などに結び、釣針に餌を付けてカワップチ(川縁)の土手に突き刺しておく。また、土手の立ち木に糸を結んでおくこともあった。
 夕方にはこうした流し針を何か所も仕掛けたもので、場所の選択には経験と勘が生かされた。ウナギは川の土手に穴を開けてその中に潜んでいるので、穴を見つけてその近くに仕掛ける。
 ウナギの穴はエーランコとも呼ばれた。翌朝には仕掛けた流し針を上げに行く。このとき糸がピーンと張っていればウナギが掛かっている証拠である。ただし、最も多く掛かるのはウナギではなく、ギバチであった。
   
流し針では、ときに餌を食いちぎられて獲物を逃がすことがあり、ミミズはその確率が高かった。そのためミミズより硬いドジョウを用いることが得策とされた。中でもシマドジョウは格好の餌となり、これを付ければ「食い逃げ」されることが少なかった。
 台風襲来時を狙って堀に流し針を仕掛けることもあった。大栗川の堰から引き込んだ堀には、台風が近づくと共に大型のウナギが上がってくる。松が谷の石坂青一さん(昭和11年生)が子供時代のこと、堀に仕掛けた流し針を上げに行くと直径が7,8cmで体長が1mにも及ぶ巨大ウナギが掛かっていた。まるで主のようなウナギで子供心に怖くなった青一さんは急いで父を呼びに行ったという。(次号へ続く)

ダンボールコンポスト奮戦記 その8

   リサイクル推進委員 大島錬三
 コンポストの温度が23℃を前後し、生ごみの消化力がグンと低下。4月30日を以て生ごみ投入をストップし熟成に入りました。

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