内祝い特集


身近で起こっている火災事故の恐怖

  消防部長 上村洋次郎  

 下柚木町会の皆様におかれましては、平素よりわれわれ消防団の活動に対し、深いご理解ご協力を頂いておりますことに厚く御礼申し上げます。
 新年を迎えて、1月には相次いで3件の火災が由木管内で発生し、慌ただしいスタートを切ることとなりました。そこで昨年の災害状況を振り返りますと、八王子市内の火災件数は199件、死者2名、負傷者22名でした。
 その中の由木地区における火災件数は36件、死者0名、負傷者1名でした。前年に比べ焼損面積こそ増加したものの、件数、死者、負傷者共に減少しました。これは皆様の「防火への意識向上」があったからと感謝しております。
 しかし、前文でご報告した通り、残念ながら今年に入り火災が相次いでおります。「今、この記事を書いている最中にも高層団地にて火災が発生し出動して来ました」。幸いにも負傷者は出ておりませんが、風の向きや強さによっては大惨事を招く恐れがあるため、春先の空気が乾くシーズンは、警戒が最も必要となります。
 市内における主な火災原因については、放火が依然としてトップ。続いてタバコ。そしてガス・灯油器具となりますが、一方で、エアゾール缶による塵芥車(収集運搬車)の火災。そして、家電製品のトラッキング現象(注1)等による火災も目立ってきております。
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 火災事故は、ひとたび発生すれば当事者の人命、財産を奪うだけではなく、周辺に住まう人々にも大きな被害を与えます。火災事故はいつ、誰の身に降りかかるか予想できません。明日は我が身かも・・・。しかし、火災は天災と違い未然に防ぐこと、或いは被害を最小限に抑えることは可能です。今一度、身の周りの点検をお願い致します。 その他、防火、防災への知識を身に付けて頂くため、防災訓練等の活動へ積極的に参加して頂く様お願い致します。
 「もし、我が家が火災に遭ったら・・・・」この恐怖心こそ防火への心掛けにおいて最も大切と考えています。
 火災現場に携わるわれわれが目にする惨状、火への恐怖を皆様と共有し、「火災事故の無い明るい町作り」を共に目指して参りましょう。
 (注1)トラッキング現象=長期間放置のコンセントとプラグの隙間に、ほこりが溜まって火花放電が起こり発火することです。発火防止には、定期的な点検と清掃を心掛けて下さい。

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